Bluetooth非対応機器でも簡単にBluetooth化できます!

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Bluetooth(ブルートゥース)とWi-Fi(ワイファイ)の違い

まずはこの2つの違いからいきましょう。
どちらも無線通信技術でよく聞く言葉ですが、その目的や機能は大きく異なります。

まずWi-Fiですが、こちらは複数の機器をネットワークで構築することを想定しています。
オフィスでも一つのプリンタを複数のPCでワイヤレスで共有使用することなども容易にできます。
通信速度も高速なので、動画などの容量の大きいデータでもスムーズに送受信できます。

Wi-Fiが、複数の機器をネットワークするのと異なり、Bluetoothは基本的に1対1の通信手段に なります。
よって使用時は接続する機器を指定する必要があります。

これをペアリングと言います。

通信可能距離も数m~10m程度と短く、通信速度もWi-Fiに比べてかなり劣ります。
よって大量のデータを送る用途には不向きですが、消費電力が少ないため、イヤホンや ヘッドホン、スピーカー
などの機器に向いています。 Wi-Fiでは各機器とネットを繋ぐ為の仲介役として無線LANのルーターが必須ですが、
Bluetoothでは
ルーターは不要で、かつ機器同士が直接つながりますから室内でも 屋外でも使うことができる点も
大きな違いですね。    

 

有線のイヤホンを簡単にワイヤレス化する方法

世の中、Bluetoothを利用したワイヤレス機器がとても増えた印象があります。

一番身近なものはと考えると、コードレスのPC用マウスやキーボードが上げられますね。
小型ワイヤレススピーカーも増えました。 また最近、よく目にする機会が増えた
ワイヤレスイヤホンも思い付きます。

そこで今回はこのワイヤレスイヤホンにも関わる音に関するBluetooth非対応機器を簡単に
Bluetooth化できる方法を紹介したいと思います。

オーディオ用イヤホンってあんなに小さいにも関わらず結構高額なものが多く数万円する
ものもざらにあります。

でもせっかく買ったもののワイヤレスイヤホンを目にするようになるとあーこれも欲しいけど
今持っている有線の高級イヤホンを使わなくなるのは、もったいないと考えてしまいますよね。

そこで今回このようなBluetooth非対応機器をBluetooth化できるデバイスの登場です。
下に載せた小さなボックス状のもの、Bluetooth トランスミッター & レシーバーという デバイスを使います。
これでお気に入りの有線の高級ヘッドホンもワイヤレスホンに生まれ変わります。

  JPT1
出典=JPRiDE公式サイト

 

簡単な接続とペアリング

例えばiphoneに既に持っている有線のイヤホンをワイヤレスイヤホンとして使いたい場合は有線の
イヤホンのジャックにBluetoothレシーバー(受信側に設定)を接続してiphone側でペアリング設定
してやるだけでOKです。

ペアリングの手順は有線のイヤホンを接続したBluetoothレシーバー機器自体をペリングモードにした 状態で
iphone本体に近づけます。
(Bluetoothレシーバー機器自体をペリングモードにする方法は製品により異なりますので各付属の 取説で
確認ください。

でも大概は電源OFFの状態で受信モードにボタンを設定した上で電源を 入れるだけの場合が多いです。)

iphone側のペアリング設定手順
1:iphoneの設定アイコンをクリックしてBluetoothをONに設定
2:BluetoothをONにするとiphoneが周辺にあるBluetoothデバイスを自動検知して画面に表示します
3:画面に表示された中から該当するデバイスをクリックすればOK    

 

これから新規にワイヤレスイヤホンを購入予定の方も要チェック 音質に最も影響する
「コーデック」とは!?

コーデックとはBluetooth規格の中の音声圧縮形式のことを指します。

これは音響関連のBluetooth機器を購入の際には重要なチェック項目になりますから 知っておいて
損はないはずです。

当然、圧縮率が高いほど音質は低くなりますし、音に遅延も発生しやすくなります。
遅延があると動画と音にズレが発生します。
現在、下記の圧縮形式の種類があります。下に行くほど高音質、遅延も小さくなります。

 

SBC: Subband Codecの略。
Bluetooth機器が標準で使用する音声圧縮技術
もしも購入した商品に コーデックに関する記述がなければ、
まずこのSBCと思っていいです。
Bluetooth機器は必ず対応しています。遅延はコーデックの中で最も大きい 品質=低音質

 

AAC :Apple製品で採用されている形式。apt-Xには劣る。

iTune等と同じ圧縮方式

 

apt-X: Android,Windowsで採用されている形式 遅延はAACよりも少ない

 

apt-X LL :CD音質相当、動画、ゲーム向け

 

apt-X HD :Hi-Res音質相当

 

LDAC :SONYが開発の形式、Hi-Res音質相当 XperiaなどのSONY製品と、一部の他社製品が対応。  

 

そしてここからがとても大事なことなんですが、送信側と受信側がそれぞれ同じ「コーデック」 規格に
対応していないとせっかくの高級イヤオンもいい音では聴けなくなります。

例えばAndroid端末の大半はapt-Xというコーデックに対応しています。一方、iPhone関連は AACというコーデックです。
音質からするとapt-X>AACになりapt-Xの方がAACよりも優ります。

ですからAndroid端末にapt-Xに対応していないAAC対応のワイヤレスイヤホンを接続すると
本来の音質は発揮されないことになります。

この場合どちらの機器にも共通の標準のSBC形式で再生されてしまいます。
その逆にiPhoneにapt-X対応のワイヤレスイヤホンを接続してもiPhone自体がapt-X自体に対応していません。

AACとSBC方式でしか送信されません。 この場合もSBC形式で再生されてしまいます。
よって期待した音質が得られない結果となります。

つまり異なるコーデックの機器を接続すると必ず音質の低い方に合わせられてしまうのです。

現在はapt-X、AAC両方に対応した製品が多いのですが是非、ご自分のスマホの送信側としての コーデック形式を確認した
上で
同じコーデック形式に対応したワイヤレスイヤホンを 選択してください
。中古品購入の際にも注意してください。

但し、ワイヤレスイヤホン場合はハウジングやドライバーユニットといったオーディオ要素が、 またBluetoothスピーカーの
場合は
アンプやスピーカー性能も大きく音質に影響してきますから コーデックが良くても必ずしもいい音にはならない
可能性もあります。

逆にコーディックが標準装備のSBCでもいい音に聞こえる場合もあり得るのです。 あと個人個人の音に対する
好みもありますから、
一概にはSBCだから音が悪いとは言い切れない 難しさもあります。

一番は、やはり視聴して選択することがいいとは思います。

 

広がる使用シーン

送信モード
出典=JPRiDE公式サイト

Bluetooth トランスミッター & レシーバーの使用例をいくつかあげてみたいと思います。

現在どのご家庭でもTVは益々大型化してきています。TVを見る為のソファ等との距離は 当然離れていきます。

ということは、それに比例してTV音量も大きめにする必要性が出てきます。
でも都心の狭いワンルームマンションはもちろん戸建のご家庭でもTV音量を大きくすることは 周りへの迷惑
を考えると
何らかの支障が起きることは容易に想像が付きます。

しかも最近の大型TVは意外と画面の裏面にスピーカーが設置されていて音量を上げても大して 大きく感じない場合
も多々見受けられます。

このような時、TVのイヤホンジャックにこのBluetoothトランスミッター(送信側に設定)を差し込み、

Bluetooth対応のスピーカーを
座っているすぐ後ろとかに設置してあげれば身近に臨場感ある音が聴けます。

もちろんワイヤレスイヤホンを使用すれば寝室に置いたTVの音を横で就寝している人に気兼ね することなく
TV音声を楽しめます。

また無線方式に対応していない古いipod Classicの音をワイヤレスイヤホンで聞きたいと思えば ipod Classic側の
イヤホンジャックに
Bluetoothトランスミッター(送信側に設定)を差し込むだけ でワイヤレスイヤホンで
ipod Classicの音を楽しめます。

 

受信モード
出典=JPRiDE公式サイト

 

 

またこんな例も考えられます。古いステレオでiphoneに入っている音楽を聴きたければ古いステレオ のAUX-INの端子に
Bluetoothレシーバー(受信側に設定)を接続すればワイヤレスでiphoneに 入っている音楽を楽しめます。

古いステレオがまさにBluetoothスピーカー的な使い方になります。 カーステレオにも、もちろん使用できます。
カーステレオ側にレシーバー(受信側に設定) として接続すればワイヤレスでiphoneに入っている音楽をカーステレオ
で楽しめます。

 

 

ポイントは送受信どちらも可能なタイプを選択すること

広がる使用シーンで挙げたものは一つの例えにすぎません。

アイデア次第で色々な使い途が考えられますが ポイントは送受信どちらの設定にも可能であることでアイデアに
広がりがでることです。

トランスミッター(送信側)機能のみ、レシーバー(受信側)機能のみの単機能タイプの方が 当然、両対応の
ものに比べ安価なものが
多いのですが、それは用途が限定されている場合は いいと思います。

しかし将来どんな使い方になるか判らないのであれば1台でトランスミッター(送信側)にも レシーバー(受信側)
にも切り替え可能な
タイプを購入しておいた方が無難です。  

 今回ご紹介した機器はこちらになります。

Jprideトランスミッター&レシーバー

出典=JPRiDE公式サイト

充電=USBで2時間、 連続使用可能時間=12〜13時間
  
通信距離=〜最大10m
対応プロファイル=A2DP
対応コーデック:送信モード時=APT-X,SBC   受信モード時=AAC,SBC
Bluetoothバージョン: 4.1 ,   
Class 2

Amazon:JPT1 Bluetooth トランスミッター & レシーバー【メーカー正規品】   

楽天  :JPT1 Bluetooth トランスミッター & レシーバー  【メーカー正規品】   

 

 

TIPS:覚えておいて損はないBluetoothの規格

Bluetoothならどれも同じかと思うかもしれませんが、残念ながら様々な規格の違いで 機能が異なってきます。

Bluetoothの規格は下記3つの規格をおさえておけば、大丈夫です。
製品購入の際の目安にしてください。

その3つとは
1:機能や通信速度に影響する「バージョン」

2:通信距離に関わる「Class(クラス)」

3:機器ごとの通信手順を規定した「プロファイル」  

 

1:「バージョン」

まず「バージョン」ですがこれはVer1.1からはじまり現在はVer.5.0が最新です。

もっとも普及しているのは3.0以降でそれより以前のバージョンはほぼ使用されていません。
今購入するとすれば4.0以降のもの(4.1や4.2)を選択したほうがいいと思います。

バージョンが進化することで何が違ってきたのかと言いますと消費電力を旧バージョンに比べ抑えることが
できようになったり通信速度や転送速度がより高速化され
通信の品質が向上されました。
これらにより音切れ、音飛びなどが改善されました。

例えば3.0から4.0になった時、バッテリー残量のお知らせが可能になりました。
4.0から大幅な省電力化(BLE)対応になりました。

4.0から4.1になることで通信切れの際、手動でつなぎ直す手間が省け、自動で再接続できるようになりました。

規格が異なることで何がポイントかと言いますと機器同士はBluetoothバージョンが異なっても接続はできますが、
使える機能は低いバージョンに
自動的に合わせられてしまうということなんです。

例えば、4.0のスマホと3.0のイヤホンを繋いだ場合、3.0までの機能しか使えないので注意が必要です。
但し4.0から対応しているBLE(Bluetooth Low Energy)は、4.0以降同士の機器でないと使えないのですが機器に
よっては一部使えます。

4.0対応の機器の中でBLE通信とBluetooth3.0以前の通信方式の両方に対応しているものがあります。


その見分けには各機器に付いているBluetooth表示のマークの違いを見て判断できます。  

 

Bluetoothmark
Bluetoothマークのみ:Bluetooth 3.0以前の通信方式のみ

 

  Bluetoothmark+smart

Bluetoothマーク+SMART表示:BLE通信のみ(バージョン4.0のみの接続)    
 Bluetoothmark+smartready
Bluetoothマーク+SMART READY表示:Bluetoothマークのみと SMART表示付き製品の両方に対応

上記のこの中で『Bluetooth SMART READY』マークがあるBluetooth製品は、BLE通信方式と、
Bluetooth 3.0以前の通信方式の両方を使うことができます。

つまり、バージョン4.0と3.0以前のBluetooth製品との通信が可能になります。
下位バージョンと互換性を考慮するなら『Bluetooth SMART READY』マークのあるものを選択すればいいのです。  

 

2:「Class(クラス)」

この「Class(クラス)」がオーディオ関連では重要ですね。


何故ならBluetoothは電波の到達距離をClassで分けているからです。
現在使われているClassは下記の3種類。

Class1:最大100m
Class2:最大10m
Class3:最大1m

クラスは電波強度の差だけであり、両方が同じクラスである必要はありません。

現在の主流はClass2でありClass3はあまり存在していないと思いますが
チェックすべきポイントです。    

 

 

3:「プロファイル」

これは機器の種類ごとに何ができるかを示したもの。
通信しようとする機器同士が同じプロファイルを
持っている場合に限り、
そのプロファイルの機能を利用した通信をおこなえることを指します。

あまりに種類が多いので、ここでは今回紹介の製品に関する4つのプロファイルを紹介しておきます。

 

「A2DP」 音声をステレオで伝送するために必要なプロファイル

 

「AVRCP」 Bluetoothイヤホンに搭載されている曲送りや停止ボタン等のリモコン機能を
使用するために必要なプロファイル

 

「HSP」 Bluetooth搭載ヘッドセットと通信するためのプロファイル。モノラル音声の受信だけではなく
    マイクで双方向通信する。

    片耳タイプの通話に特化したBluetoothイヤホンでは、音楽再生用のA2DPとAVRCPをサポートしていない場合が多い。

 

「HFP」 通話および通信の発着信に使用されるプロファイル 車内やヘッドセットでハンズフリー通話を実現
    するためのプロファイル。
HSPの機能に加え、通信の発信・着信機能を持つ。

 

重要なことは2つのBluetoothデバイスを接続する際、そのプロファイルが持つ機能を
発揮する為には接続するそのどちらもが同じプロファイルに対応している必要があるということです。

このことはBluetooth関連の製品では鉄則になります。

製品購入の際にはよくチェックした上で選択ください。

 

 

 

 

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